ハーイ!!!キャプテンカルボです。
調子はどうですか?
ちなみにカルボとはタガログ語で「ハゲ」という意味です。

特別養護老人ホーム(以下特養)は介護保険施設の一つであり、所得に応じて減免されるシステムがあり、他の福祉施設と比べ費用が安いことから、多くの入所希望者が特養への入所を待機している状況にあります。

ただ、申し込んだ人から順番に入れるわけでもなく、お金を払うことですぐに入所できるわけでもなく、「入所を決定するためのルール」があります。
基本的に特養に入所できる要件を簡単に言うと「常時介護が必要で(つまり要介護3以上)自宅で介護をするのが困難な方」が対象になるので、要件に当てはまる方でないと入所ができないのです。

要支援・要介護についてはこちら

今回は特養に新しく入所される利用者の入所がどのように決定されるのかという過程を解説します。

提出された入所申込書の情報を基に「入所希望者の緊急性」を点数化する。

各特養は入所を希望される高齢者、あるいはその家族から入所申込書を提出されるため、項目ごとに決められた「評価基準」を基にその人の入所の緊急性を点数化します。

※入所申込に書いてあること。
・本人情報(名前、生年月日、介護保険情報、要介護状態など)
・家族の情報(住所、連絡先など)
・入所を希望する時期(今すぐ、3か月後、半年後、1年後など)
・病歴
・認知症の有無
・認知症の行動心理症状の状況(種類、頻度など)
・家族介護者の状況(遠方なのか近場なのか、就労しているのか、していないのか、介護者自身が高齢か、高齢ではないか)
・他の介護が必要な身内がいるのか、いないのか

※主に上記のような内容が入所申込書に書かれおり、項目によって評価基準にそって下記の例のような点数がつけられます。

(評価基準の例)
(1)本人の要介護状態
(1-1)要介護5の人・・・・30点
(1-2)要介護4の人・・・・25点
(1^3)要介護3の人・・・・20点

(2)本人の認知症の行動心理症状の種類(徘徊、不穏行動、自傷行為、暴力行為、昼夜逆転、異食行為、火の不始末、被害妄想など)
(2-1)5項目以上当てはまる・・・・5点
(2-2)4項目以上当てはまる・・・・4点
(2-3)3項目以上当てはまる・・・・3点
(2-4)2項目以上当てはまる・・・・2点
(2-5)1項目以上当てはまる・・・・1点
(2-6)項目なし・・・・0点

(3)認知症の行動心理症状の頻度
(3-1)ほぼ毎日・・・・5点
(3-2)週に4~5回・・・・4点
(3-3)週に1~2回・・・・3点
(3-4)月に2~3回・・・・2点
(3-5)なし・・・・0点

(4)家族介護者の状況

(4-1)介護者ありだが、遠方に住んでいる、長期入院している、介護者自身が要介護4以上、介護者自身が障がい者認定1級の判定を受けているなどで介護が困難な状況・・・40点

(4-2)介護者があり、近くには住んでいるがフルタイム労働をしている、介護者自身が要介護1~3の判定を受けている、介護者自身が高齢(80歳以上)、介護者自身が障がい者認定2級の判定を受けているなどで介護が困難な状況・・・35点

(4-3)介護者があり、近くには住んでいるがパートタイム労働をしている、介護者自身が要支援1~2の判定を受けている、介護者自身が高齢(70歳以上80歳未満)、介護者自身が障がい者認定3級の判定を受けているなどで介護が困難な状況・・・25点

(4-4)介護者が育児や他の家族を看病する必要があるため、介護が困難な状況・・・15点

(4-5)介護者なし・・・・40点

実際は上記(1)~(4)以外にも評価基準の点数をつける項目はありますが、長くなってしまうため、(1)~(4)について、申込者の点数化をシュミレーションしていきます。)

(申込者A)要介護5で、本人の認知症はなく同居している家族介護者がパートタイム労働をしているケースの場合。
(1)は要介護5であるため、30点
(2)は認知症がないため0点
(3)も認知症がないため0点
(4)は家族介護者は同居しているがパートタイムとして働いているため25点
合計55点

(申込者B)要介護4だが歩くことができ、本人の認知症が進行していることから徘徊や昼夜逆転、異食行為など5項目の行動・心理症状がほぼ毎日のようにある。又、同居している家族介護者自身が80歳と高齢である場合。
(1)は要介護4であるため25点
(2)の認知症の行動・心理症状は5項目当てはまるため5点
(3)の認知症の行動・心理症状がほぼ毎日あるため5点
(4)の家族介護者が同居しているが80歳以上の高齢であるため35点
合計70点

(申込者C)要介護3で、本人の行動心理症状は火の不始末と被害妄想の2つのみだが、ほぼ毎日見られる。家族介護者はおらず独居生活を送っている。
(1)は要介護3であるため20点
(2)の認知症の行動・心理症状は2項目当てはまるため2点
(3)の認知症の行動・心理症状がほぼ毎日あるため5点
(4)の家族介護者がおらず独居生活を送っているため40点
合計67点

上記の例のように、本人や家族介護者の状況を申込書から把握し、評価基準にそって点数化します。結果として、1番入所の緊急性が高いのは申込者Bとなり、2番が申込者C、3番が申込者Aという順番ができます。

何が言いたいかというと、要介護度が5だからと言って必ずしも1番早く入れるわけではなく、入所申込者本人と家族介護者の状況や介護の負担、その結果導き出される自宅介護の困難性を点数化することで「入所の緊急性を判断する」ということなのです。

※要介護度ではなく総合の点数が高い人がより早く入所できる可能性があるということです。
(※申込者全員の点数を把握するためにも「申込者リスト」を作成しデータにて管理する必要もあります。)。

退所が出た際は点数が高い人から順番に電話して入所の意思確認を行なうと共に、対象者に対して事前面接を行なう

当たり前のことですが、待っている人が多いということは当たり前のように入所するための部屋が空いている状況ではないというのが特養です。

退所が出た際には、点数が高い人から順番に入所の意思確認を行います。
なぜ意思確認を行うのか?というと、申込者が別の特養にも申し込みをしており、そちらにすでに入所していたり、現在長期入院して退院のめどがつかなかったり、すでに亡くなっているということも多々あるため、意思確認を行う必要があるのです。

この時点では、まだ入所が決定したわけではありません。

点数化してあ「申込者リスト」の上位何名かに入所の意思を確認すると共に、入所の意思を示された4~5名ほどの方達と面接を行い、本人の現在の様子を実際に見て把握する「実態調査」というものをする必要があります。

4~5名ほどの実態調査をする必要があります。

入所判定会議を行なう。

4~5名の入所希望者で点数が高い人の「実態調査」の記録を基に、「入所判定委員会」というものを少なくとも3ヵ月ごとに行い、4~5名の対象者の実態を見た結果、本当に緊急性が高く今すぐに入所する必要がある方は誰であるのかを公平に比較して判断します。
※(退所される方が見え、居室に空きが出た際はその都度実態調査と入所判定委員会を行う必要があります。)

入所判定委員会の構成員は、施設長、生活相談員、看護師、栄養士、介護支援専門員、機能訓練指導員、介護職(ユニットリーダーなど)、第三者委員などで、それぞれの視点から専門的な意見を出し合います。
※生活相談員が中心となり定期的に開催します。

特別養護老人ホームの生活相談員の仕事内容、役割、待遇について徹底解説

入所判定の結果を各利用者に連絡し、入所が決定した希望者に対し再度入所の有無を確認し、入所が確定となる。

「一番入所する必要があると判断された人」が次回新たに入所される人ということになり、「入所判定委員会」を開催して初めて正式に入所者が決定されるということです。

会議にて入所が決定した方はもちろんのこと、今回の入所は見送りになった申込者に対しても、会議の結果、入所が見送りになった旨の連絡をする必要があります。

又、入所判定委員会にて入所が決まった方に連絡した際にも再度入所の有無を確認する必要があります。

なぜなら、連絡をした際に「実は昨日亡くなりました」や「実は別の施設からも連絡がきたのでそちらの施設に入所するため入所希望を取り下げさせていただきます」と言われることも多々あるからです。

そのためにも入所判定委員会では「優先度が高い入所者を決定」すると共に、「次に優先度が高い入所者」も決めておく必要があります。

特別養護老人ホームで開催する義務がある委員会と効率的な開催方法

入所日を決めて契約を行なう。

新入所が決定した方に入所の意思を確認できたら「入所日を決定」すると共に「入所日に利用契約を行う」ことで初めて特養の新入所者という形になります。

まとめ

いかがでしたか?
とにかく細かいルールがあるのが特養で、入所の決定方法も細かく、自治体によってある程度は違うものの、緊急性の高さを判断して決定するということは同じであり、決して申し込みが早ければ早いほど、入所できる順番が早くなるものではないのが特養です。

整理すると、
①「入所申込書の受付」
②「申込リストの整理」
「申込リストの点数が高い人4~5名を対象とした実態調査」
④「入所判定委員会の開催」
⑤「入所が決定」
という過程になります。

平成27年4月1日以降は「要介護3以上の方」でないと特養へ入所できないというルールができ、以前は何百人も待機者がいた特養も現在はそれほど待機者がおらず、以前に比べ入りやすくなっています。

ただ以前から入所するための過程は変わっていないため、一つの知識として知っておいても損はないかと思います。

長々と読んで頂きありがとうございました。

それでは良い1日を!!!

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