ハーイ!!!キャプテンカルボです。
調子はどうですか?
ちなみに、カルボとはタガログ語で「ハゲ」という意味です。

介護の現場では利用者だけではなく、利用者家族であったり同僚、同じ施設で働く他職種など、様々な方達とコミュニケーションをとることが多いかと思います。そのような中、特に認知症高齢者との関わりの中で、どのようにして本人の話を受け入れてよいのか迷い、適切な返答もできず利用者を怒らせてしまったことはありませんか?
それは多くの場合、利用者が何に対して不安を感じているのかをうまく「傾聴」できていなかったことが原因なのです。

基本的にカウンセリングなどで使われる「傾聴」ですが、今回は認知症高齢者の訴えなどを例にあげながら、介護職が必ず身につけておくべき傾聴スキルについて徹底解説します。

傾聴

傾聴とは、「聴」という日本語をもじって「耳を十、目を心にして話を聴く」といいますが、要は話し手の訴えの根本にある不安を感じながら注意深く話を聴くことで、話し手は聞き手に対し心を開き、少しずつ信頼関係が構築されていくというコミュニケーション技術の一つです。

傾聴の3つの要素

自己一致

自己一致と聞くと難しい響きを感じますが、①自分の思いとして感じていること②認識していること③言葉に出していることが一致している状態を「自己一致」と言います。

<自己一致>
①自分が相手のことを嫌いだと常に心の中で思っている。②相手を前にしてもやっぱりその相手のことを嫌いだと認識している。③自分は相手に対し「あなたのことが嫌いです」と言葉で表現している、ということが自己一致です。

<自己不一致>
①自分が相手のことを嫌いだと心の中で思っている。②相手を前にしてもやっぱりその相手のことを嫌いだと認識している。③自分は相手に対し「あなたのこととは嫌いではありません」と言葉で表現している、これを自己不一致と呼びます。

②無条件の肯定的尊重

無条件の肯定的尊重とは、そのままの意味で、相手の言ったことを否定することなくそのまま受け入れるという意味です。

共感的理解

話し手がどのように感じているのか、考えているのかをできる限り理解しようとすることが共感的理解です。
演技として同調したり、同感することではなく共感することがポイントです。

<3つの例>
(同感の例)
AさんとBさんという姉妹がいて、2人のおばあさんが亡くなったとします。Aさんが号泣していた時にBさんはAさんに対して、「あなたの悲しみがわかるよ。私たち2人共、おばあちゃんに大切にしてもらったもんね」言ったとします。その時の悲しいという気持ちは同じであり、「同感」にあたります。

(共感の例)
Cさんのおじいさんが亡くなったと聞いた時に、Dさんとしては自分のおじいさんが亡くなったわけではないので、Cさんほど悲しくはありませんが、「おじいさんが亡くなったことは悲しいことである。誰であっても近しい人が亡くなったら悲しく感じるものであろう」と感じることが「共感」です。

<同感ではない例>
Cさんのおじいさんが亡くなった時に、DさんがCさんに「あなたの気持ちがわかるよ」と同調したつもりでいると、Cさんは「あなたに私の気持ちなんてわからないわ!知ったつもりでものを言わないで!!!と、恐らく激高されるでしょう。
Cさんのおじいさんが亡くなった時に悲しいのはDさんではなくCさんだからです。

無駄に例を並べたようにも思いますが、この違いを分かっていないと恐らく共感的理解という概念はわからないと思います。

認知症高齢者との会話の流れを例としてあげますが、
例えば、話し手が「泥棒が家に入ってお金を盗っていった。こんなところにはいられない」という訴えをした時に、聞き手としても「えっ?お金が無くなったんですか?お金が無くなったのであれば大変じゃないですか。いてもたってもいられないですよね」というような、相手の立場になってみれば不安に違いないという、相手に共感する気持ちを態度に示し、相手に返答することが大切になってきます。

決して「否定をしない」ことが大前提です。

この認知症高齢者の場合はお金が手元にないこと、預かってもらっていること、家族が管理していることを忘れてしまった結果、お金がないという不安を解消できないため上記のような訴えにつながったように思われます。相手が感じている一番の不安は「泥棒がいる」ということではなく、「お金がない」ということですので、上記のように訴えを傾聴した後に
「お金がないとつらいので、一緒に探します」
「家族にお金を持ってきてもらうよう電話をします。」
「よければお金を立て替えさせて頂きます。」

などの本人が納得(安心する)のいく提案や返答をすることで安心されます。

認知症高齢者で物忘れが顕著な方はこのやり取りを何度も繰り返しますが、基本的には「でも」「〇〇だけど」「ダメ」「違う」などといった言葉を使い相手を否定してしまうと不安や不穏状態を増大させてしまうため、何度もいいますが、まずは話を傾聴することが一番大切になってきます。

傾聴する目的

傾聴の目的は、聞き手が話し手の不安に共感しながら話を聴くことで話し手との信頼関係を築くことが目的です。

高齢者に関わらず、人は誰しも不安や不満を抱えているものですし、話を聞いてもらうことで自分をわかってほしいのです。ほとんどの場合アドバイスは望んでおらず、自分自身で答えを出せますし、背中を押してほしいだけなのです。
だからこそ、話し手の欲求を満たすためにも聞き手は傾聴に徹することで話し手との信頼関係が構築されます。

傾聴スキルがあるとコミュニケーションが円滑にすすむ

上でも話した通り、ほとんどの人は話を聴いてもらうことで、自分をわかってもらいたい、知ってもらいたい、認めてもらいたい、受け入れてもらいたいと思っているので、聞き手は聞き役に徹しながら、あいづちや相手の言葉を復唱するオウム返し(話をきちんと聞いているよと相手に認識させる方法)などを適切に使用することで話し手の思いをより引き出せるなど、コミュニケーションが円滑に進みます。

傾聴スキルを身につけるには

傾聴スキルは3つの要素をきちんと意識することで、最初は難しくもありますが、何度も失敗をかさねながらも徐々に身についていきます。
ただ3つの要素=根拠であることをしっかりと認識しながら傾聴していくことが前提になります。
又、基本的な習慣のつけ方としては、コミュニケーションをとる際に「ダメ」という言葉を使わないよう習慣づけたほうが良いです。「ダメ」とは否定の代表なような言葉です。突発的に出てしまう言葉であることも理解できますが、特に認知症の方の言動や行動には理由があるので、介護職が使う「ダメという言い回しはダメ」ということを習慣にすることが傾聴を身に着ける上でも大切な事だと思います。

まとめ

いかがでしたか?
「傾聴」することは話し手に安心感を与えることができると共に相手と信頼関係を築く上でも大事になってくるコミュニケーション技術の1つです。
3つの要素をしっかり意識し、何度も失敗を繰り返しながら傾聴スキルを身に着けることで、自分自身のコミュニケーション能力の向上に役立つだけでなく、職場やプライベートを問わず生きていく上でも大いに役立つスキルになっていくと思います。
ぜひこの機会に傾聴についてより勉強してみてはいかがでしょうか?

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